ナビの北海道旅行記2005 パート2
7月17日
今日は朝食前の朝早めに一旦出かけて川北温泉に行きたかったんだけど、さすが最東端だけあって日の出が早い。

「時計を見ると5時位なんだけど、すんごく明るい。」でも、もっと驚いたのは同室の藤堂さんがもういない。彼は俺より1泊多い3連泊なので、今日はもう出発したんだ。そういえば昨日、確か知床峠や根北峠を走るって言ってたな。でもタフだなあ!
静かにモシリバを出ていく。途中の自動販売機でコーヒーを買いモーニングコーヒーとしていく。ちょっと昨日飲みすぎたかなあ?

時間が早い分車は全くいない。そこそこ近道でショートカットするんだけど温泉までは結構時間がかかる。場所は何度もチャレンジしているから問題ないんだけど。実際初めて行ったのは昨年の秋だったんだけど、それまで台風だったりガケくずれだったりして中々行けなかった。だから、今回は2回目
ダートに入って5kmほど走ると温泉に到着。

「ここは絶対ロードスポーツバイクで行きたくない。絶対怖いもん。」
でも朝6時過ぎだってのに何人かは入浴している。

「まさか!てっきり貸切かと期待していたのに、、、。」でも、どう見ても地元の人っぽい。あれ?レンタカーが俺1台だけじゃん。ってことは残りの人はみんな地元の人なんだ。へ〜!って思わず納得。

変な話、裸になって入浴すれば他人なんだけど、いろいろな話が出るのが不思議だね。何となく俺もその輪の中に入れさせてもらっちゃった。出たり入ったりしながら時間をマッタリ過ごさせてもらった。そして着替えてから出発。モシリバに戻る。丁度朝食の準備が整ったみたいなので、朝ごはんを頂く。今日はバイクでは行きたくないマニアックな場所を考えている。
今日は俺は連泊なので皆さんを見送ってあげて最後になりかけた。バイクの2人はまだみたいなので、先に俺が出発。
まずは斜里方面に向かって根北峠に向かう。って〜と、その前に金山の滝を見ていこう。ここは何度か通った国道沿いにあるんだけど、気が付いたら通り過ぎてしまうってくらい知る人が少ない場所らしい。

実際俺も、滝の存在は知っていたけど止まってみたことはなかった。

「俺でさえ止まらない場所なんだからマイナーなのかな?」って思って車を止め歩いていく。この滝は忠類川の上流にあるんだけど、、、、
「落差は目視で2m程度?滝じゃないじゃん!」

こじつけで滝の名称を付けたのかな?でも国道からすぐのところにあるので渓谷美は感じられるけど、、、。これだったら秋の金山の滝は確実にビュースポットになると思うけど、、、。いつの日か来る事があるのかな?

俺の車が止まっていたからか?1台の家族連れが来たんだけどさっさと行ってしまった。もう少し見て行ってもいいんじゃないかな?
しばらく峠を登ったあと下り始めてしばらくするとコンクリートの橋脚が現れた。これが幾品川橋梁。盛夏だと近くの木々が生い茂って高速で国道を走ってしまうと見失ってしまうかもしれない。

戦争中に斜里から現在は廃止されてしまったけど標津線の根室標津まで物資の輸送を目的に建設が進められた工事線の跡。結局戦後も使われることなくそのまま残されたので、現在は文化財として残されている。実際は12連の美しい橋だったらしいけど、国道を拡張するにあたって2本ほど撤去されたとのこと。

「でも、鉄筋が入っていないんじゃ、もしも現存していても、現在の車両の重量には耐えられないだろうけど。」
このまま斜里に行っても面白くない。ちょっとへそを曲げて以久科原生花園に向かう。そう言えば小清水原生花園は有名だけど、

「近くにありながら以久科原生花園はあまりメジャーにならない。」もっとも俺だって斜里に直接向かえば行かなかった訳だし偶然なんだけど。小さい駐車場に車を止めてちょっと丘を登れば

「なぜか?そこはオホーツク海の海岸線。」あれ?って思っていたらカメラマンらしき紳士と出会ったのでちょっと話をする。
ここは以久科海岸に沿って延びた原生花園で

「小清水ほど有名じゃないけど自生している花が綺麗なのはこっちだよ。」って話をいただいた。遊歩道を少し歩くとハマナスやエゾカンゾウなどが咲いている。でも時期的に遅かったかもしれない。6月中旬はもっと沢山の花が咲いているらしい。

海岸線に出ると地元の家族連れだろうか?海水浴ほどではないけど水遊びをしている。さすがにオホーツク海には海水浴場なんてないでしょう!もっとも海の家なんてあるわきゃないわな!商売になりゃしない。でもここが真冬は流氷がギッシリ来るんだからその違和感も見てみたいものだね。
このあと、近くなので知床博物館に行ってみよう。ここは以前から行きたかった所だったんだけど、なにせ場所が離れていて中々行く事ができなかった所。

ビデオ放送で戦後の斜里地区の人々の生活を見せてくれた。何でもNHKの紀行の放送らしいんだけど、現在のJR釧網本線の斜里駅から越川まで根北線が開通し廃線にいたるまでの放送や、現在では何でもなく走ってしまう知床横断道路が計画され建設されていった工事の映像など普段絶対見れない映像は凄く興味を引いた。

「これって結構俺的には評価したい。」
いい時間でお昼になった。ならば久しぶりに止別駅に行ってみよう。しばらくダートを走るんだけど、レンタカーだから問題ない。

「でも絶対バイクじゃ走りたくない道。」それに雨がしばらく降ってなかったからかな?土ほこりが凄いのなんのって!一旦国道に戻ってから止別駅に到着。
テーブルはいっぱいなのでカウンターに陣取る。さてとネギラーメンを食べよう。実は以前も食べたんだけど写真を撮っていなかったんだよね。そのうちに俺の隣に男性が座る。明らかにライダーと判るスタイル。

「バイクじゃ今日は辛いでしょう?」って話しかけると

「今日は暑いっすねえ!」だって!そうだよね、今日は蒸してるもん。
俺だってエアコンをガンガン効かせて走ってきているんだもん。バイクじゃ脱水症状になりかねないもんね。彼は昨日は道北あたりにいたらしい。今日は知床峠を走ってから摩周湖に泊まるんだそうな。彼が

「車ですか?」って聞くので

「自分もバイクなんスけど、根性ないから今日1日ダートを攻めたいんでレンタカーにしちゃいました!」って言ったらそれもアリですね!って判ってくれた。嬉しいなあ!やがて俺に白髪ネギのタップリのったツーラーメンが来た。何でツーラーメンって言うのかっていうと白髪ネギの下にぶっといチャーシューが隠れているので具が2個でツーラーメンって言うんだそうな。またの名をラーメン通に受け入れられるからツーラーメンとも言うという意見もあるらしいけど、、、。
藻琴駅前の交差点を川湯温泉方面に進んでみる。この道も藻琴峠に向かう道だけに観光道路になるはずなんだけど、やっぱり美幌峠ほどメジャーになりきれないらしく思ったほどの交通量はない。

この道でのお楽しみなんだけど、バス停の名前が個人名になっているのが隠れたスポットかもしれない。北海道って区画を整地されていない原野に近い場所には部落名を使う場合がほとんどなんだけど、時には個人名が使われる場所のバス停も存在するんだよね。
多分、日本の各地には探せば本州だって九州だってあるだろうけど、この道は何軒もの個人宅の名前が使われている。

「例えば荒木さん、田中さん、千葉さんとか、、、これってバスフェチにはたまらないんじゃないのかな?」もっとも俺はそこまでの興味はないけど、、、単に面白いって感じてしまった。
峠に向かっていって途中にハイランド小清水725ってのがある。平成6年に営業を開始したんだそうな!ってことは何度も通っていて気付かなかった訳なんだ?変なの!俺って先しか見ないで走っているからかな?

「725って何かな?」って思ったらここの標高なんだそうな!それでも津別峠よりは低いんだけど、、、、でも晴れてればパノラマが雄大に見えるんだろうね。そばに長命水ってのがあるんだけど何年命が長くなるんだろうか?味も美味しく感じられた
峠を下って国道に合流したのち、、、、そうだ!今日は暑いから「くり〜む童話」でアイスを食べよう。看板はあまり無くノボリが目印なんだけど俺的には場所は了解済み。駐車場に車を入れると、、、、

「おや?レンタカーよりも地元ナンバーが多いじゃん。」やっぱりこうでなくっちゃね。観光客のみの営業じゃないからメジャーな美味しさが得られるのかもしれない。
まずはトリプルのジェラートを食べる。10種類以上はあるジェラートの中から俺好みのラムレーズンとチョコチップ、ココアのトリプル。中で食べるよりも暑いんだけど外で食べるのもいい。

「一気に汗が引いた感じ。でも、今日は本当に暑い!」そして
「んん?おお!今日はやってる。夕張メロンパン!!」昨年の秋に来たときはシーズンじゃなかったんで営業していなかったんだよね!

「一度は食べてみたかった、、」
1個240円とちょっと高めだけど焼きたてのメロンパンはすんごく美味しかった。失礼な話しだけどコンビニで売ってるメロンパンなんかも焼きたてってこんな味なのかな?でも2個も3個も食べられるほど腹は空いていないので1個でやめておいたけど。

充分休憩を取った後
「本日のメインイベント?かな?キンムトーに向かおうかしらん。」実は今日は特にここに行きたかった。ここは秘境中の秘境と言われるほどだ〜れも来ない静かな沼なんだそうな!実際は昨年も構想には入れていたんだけど林道の入口が判らなくって挫折した経験がある。今回はしっかりチェックしていこう。車道左側を ゆっくり走って入口を目視で確認しながら車を進める。確か池の湯林道って言ってたっけ?ってんで、

「あったあった!ここだ!」右折して林道に進む。最近ジャリでも補充したんだろうか?かなり砂利が厚く深ジャリじゃん。これじゃ、スポーツバイクは前輪取られて転倒しかねない道。決してお勧めできない。
うっそうとした木々の中を真っ直ぐに林道が続いているんだけど、車だって砂利が邪魔してスピードが出せない。下手にオーバースピードで入っていったらどっちかのヤブに突っ込みそうなんだもん。
メイン路に対して伏線が何本か出ているんだけどワダチの多い方を進んでいくとキンムトーの看板が、、、。

「やった〜ついにきたぜ〜」とりあえず行ける所まで来るまで進入する。車から降りて約200mだろうか?遊歩道みたいな道をおりていくと、、、、

うわ〜きれいじゃん!ここキンムトーって流れ出る川も無ければ流れ込む川もなく、雨水や雪解け水が溜まってできた沼。だから湖って言わないのかな?それでも水深6mはあるって言うから規模的には大きいと思ってもいいのかもしれない?何枚か写真を撮るけど、、、、それにしても人気が全く無い。何だか熊さんがすぐそこにいたりして??な〜んて多少ビビリながらも満喫する事ができた。これぞマイナー中のマイナーと言ってもいいんじゃないかな?俺ってかなりのマニアックだねえ!なんちゃって!
しかし池の湯林道って名前の通り、本当に池の湯のそばだった。今日は池の湯は行く事はないんだけど、和琴方面でも行ってみようか。和琴半島に向かって駐車場に止めると、、、

あじい〜〜とってもあじ〜〜い!今回のツーリングでは一番暑く感じた。その為かキャンパーらしき人も沢山いるんだけど、みんな上半身裸状態。ちょっと散策してみようか!って思うんだけど、和琴温泉に到着した頃は俺でも汗でビショビショ!

「こりゃ北海道じゃないよ〜ダメダメ!車に撤収!」こりゃかなわん。さっきのキンムトーも暑かったけどまだガマンできたんだけど、ここでは運悪く無風状態。ったく風があったっていいじゃん。でも夜は寒いんだろうけど、、、。

和琴半島の和琴温泉で足湯でもやっていこうかと思ったんだけど、耐えられそうにないのでや〜めた。そんじゃ時間も16時前なので中標津に戻ってレンタカーを返してこよう。途中、弟子屈市街地で土砂降りに遭遇。こんな時車って本当に便利だなあ〜って感じる。

「だって、バイク止めて合羽きて、、、」なんて動作いらないもんね。単純に左手の指でカチャ!ってワイパー作動だから、、、。バイク乗らないドライバーには、この苦痛は判らないだろうな!

17時過ぎに中標津でレンタカーを返却。今からライダーに変身する?ここ中標津は雨は降っていなかったんだって!だからか!アスファルトが濡れていないもんね。受付の女性にお礼を言ってバイクで出発。モシリバに戻ろう。

モシリバに到着して早速風呂に入ってサッパリしてからテラスで一服。今日のお客さんは広島から来た岡野さんご夫妻や山内さんなど8名。驚いたのは服部さんという方がいらして、中村さんから紹介を受けたんだけど、一昨年の正月に一緒に正月を迎えた方だった。うわ〜懐かしい。滅多に正月会うなんてないだろうから、服部さんも覚えていてくれて、久しぶりの友人に会ったような気分だった。今年の年末も来るのかな?俺も行ければ行きたいけど。

食後早速皆さんで談笑。昨日のオランダせんべいが好評だったので、今日も提供してみた。けっこう評判いいみたい。旅行の話で皆さんと楽しい時間を過ごさせていただいた。では!寝るとしよう。藤堂さんに申し訳ないけど、先に床につかせていただく。zzzzzzzz
本日の走行レンタカー325kmバイク40km
7月18日
朝は気持ちよく起床することができた。昨日と同じ藤堂さんは、もう出発していったみたい。

「早いなあ〜彼は!さすがに俺は真似できないよ!」朝食をすましてバイクに荷物をパッキングして9時前に出発。今日は士幌で帯広のTAKEさんと待ち合わせをしている。中村さん他のみなさんのお見送りに答えてフル加速。ったく年考えろっての。

中標津市街を経由して弟子屈に向かう。虹別あたりに来ると空から雨がポツポツ。

「とうとう来たか!」モシリバ出発時点で内陸部を見ると確実にガスってる。ってことは雨である確率はかなり高い!って言うか確実に雨でしょ!って思っていたんだけどね。

とりあえず雨でも阿寒湖とオンネトーだけは撮影していきたい。俺にとって夏の阿寒湖とオンネトーは知床峠と同じ位鬼門な場所。行った事あるのに写真が撮れないからHPの観光情報に載せられないんだよね。何でもいいから写真に収めておきたい。そう思い合羽を着て再度出発。弟子屈では本降りになってきた。

「あ〜あ!寒いじゃねーかよ!昨日と逆じゃん。」阿寒横断道路に入ってからひたすら阿寒湖をめざす。こんな雨じゃエゾジカも見えない。というか、自分の前の視界も確保するのがやっと。
何とか阿寒湖の湖面までバイクで移動して、まあ、何枚か写真でも撮ろうとしていたら、ぴかっ〜!!!!ゴロゴロゴロゴロ!!

「あんぎゃ〜!か、かみなりじゃ〜ん!こ!怖いよ〜」

俺ってバイクに乗ってるときの雷ってだいっ嫌い。これじゃ何もできん。それに一昨年みたいにカメラが水没してもシャレにならないから、ビニール袋にカメラを収納して防水をしてから撤収しよう。その間でも雷は続いて鳴っている。チョー怖い。車って落雷にあってもボディーから地面にアースされるから滅多に車内の人間が負傷することはないけど、バイクって一番高い部位がヘルメットでしょ!ってことはヘルメットから首を通って体全身を電気が通ってアースされてしまう。つまり速攻感電死してしまうもん。俺だって、こんなんで、北海道新聞には載りたくないもん。
「昨日午前11時頃阿寒町の国道をオートバイで走っていたナビ!さんはヘルメットに雷が落ちて転倒し全身火傷で町立病院に運ばれましたが間もなく死亡が確認されました。ナビ!さんは埼玉県からツーリングで標津町から士幌町に向かっている途中落雷にあったと警察では見ています。」な〜んてストーリーまで考えちゃったりして!

「でも怖いもんは怖いもん。ヤダヤダ!」

しばらく森の中で待つことにしよう。でも雷鳴は止まない。これじゃオンネトーは問答無用でパス。

「お!大型トラックが俺の前を通過!よっしゃ!これにピッタリ追従していこう。」どうみてもコバンザメみたいにトラックに張り付いて走る。これならばまず、俺に雷は落ちないでしょう!でも雷光は見えるんだよね!お〜コワ!

晴れてればオンネトーに行きたかったんだけど、今日の土砂降りでは絶対無理。それどころか今では前を走ってくれる大型トラックが命綱だもん。こうなると景色がどうのこうのなんて言ってられない。ひたすら足寄をめざす。上足寄まで来るともう少し。足寄駅前の駐車場に駐車してとりあえず休もう。

「あ〜しんどかった。」缶コーヒーで一服しながらTAKEさんに電話を入れる。足寄についたので、予定通りに上士幌の道の駅にて合流するという内容。もうTAKEさんは出発しているのかな?それじゃ迷惑かけちゃうからそこそこ出発しないと。小雨になったんだけど、いまだにガスってるのがイヤだなあ〜

阿寒湖もオンネトーも通過してしまったので、思ったより早めに道の駅ピア21士幌に到着。TAKEさんの車はさっきの電話でナンバーを聞いていたのですぐ判った。実に半年ぶりの再会である。俺はバイクなので荷物を積載していたので帯広のホテルに早着して荷物を預けてから、待ち合わせって考えていたんだけどTAKEさんの車に荷物を積載させていただけるというので、お言葉に甘えて積載させてもらった。んでもって合羽を脱ぐ。あ〜これだからバイクはウザイんだよね!(って乗ってる俺はなんなの?)

久しぶりの会話の中、東大雪友の会の事務所のそばを通って糠平をめざす。途中、音更第3橋梁で停車。

「そうか、ここが第3橋梁なのか!存在は知ってはいたけど、見学したのは初めて!」っていうか確実にスピードを上げて通り過ぎていたからなんだ。ここって国道からすぐ近く。何でもっと早く見ていなかったのかって悔やまれるなあ!でも橋の両サイドの桜は、、、、春になったらすんごい綺麗なんだろうなあ!もちろん秋だって!TAKEさんが羨ましい!って思っちゃった。
このまま三股を先に向かうことにする。十勝三股。レールファンにはたまらなく心に残る場所って言われている。帯広から北上して建設されていた士幌線は昭和50年初期は、ここ十勝三股駅が終点だった。実際はこの先三国峠を越えて上川まで建設する予定があったんだけど、モータリーゼーションの波にもまれて頓挫。結局事実状の終着駅になっていた。

ところが三股周辺は離農する方が多くなり、列車の運行すら赤字になってしまい、昭和53年日本で初めて糠平ー十勝三股間が列車代行バスとなってしまった路線。第一次廃止路線である白糠線よりも8年も前の出来事だった。俺も当時バイクツーリングでデビューした時走ったんだけど三股は寄らずに通り過ぎてしまった思い出がある。

現在では山荘はただ一軒営業しているだけの単なる場所でしかない。もっとも現在ではおしゃれなログハウス調のお店が評判よく立ち寄る人も多いとか!
まだ昼食を摂っていなかったので野菜カレーをオーダーする。それと店内には限りなく当時のイメージを再現したジオラマがあった。

「すんげ〜!これって感動しちゃった。」少なくても十勝三股駅があった頃は今ほどオープンな状況ではないから知る由も無いけど、こんな光景だったんだ。

お待ちどうさま!って出てきたカレーはとっても美味しい味でした。何か昔食べてたような、着飾っていないようなシンプルな味が食欲をそそってくれた。店内にはその他にも当時の住宅の配置地図って言うのかな?30数件のお宅の見取り図が展示されていた。現在で言う国道が判らないので教えてもらって、、、へ〜!じゃ、ここら辺(山荘の場所)あたりにも数件の民家があったんだ!これを想像しろってのが無理だわな!
山荘での食事をTAKEさんにご馳走になり店を出る。車に乗ってから雨は止んだけど、それからどんどん天候が回復していって、青空が出てきた。店を出た時

「阿寒湖の雷は何なんだよ!」ってちょっとムカついたけど、それでも感謝しなくちゃいけないかな?

三股といえば、別に有名なものとしてルピナスの原生地として有名。実際は北海道固有の植物ではなく外来種とのことで誰かが育てたのが勝手に咲いているらしい。
TAKEさんの話では植物ではあるけれども生命力が強いっていうのか、ふもとまで花粉が飛んで十勝のいたるところで咲いているらしい。しかしながら7月下旬ともなると標高の高い三股がまだまだ咲いているとのこと。

「確かに、マジマジとルピナスを見たことはなかったなあ!」花によっては紫色やピンク、白や黄色のルピナスが咲き乱れるのは綺麗らしいんだけど、やっぱり時期が遅かったかな?でも十分堪能させていただきました。

「いや〜それにしても急に暑くなった!」
このあと、幌加駅跡に連れてっていただく。実は昨年の秋に情報を仕入れて幌加駅に行く予定だった。場所は幌加の除雪ステーションの裏手ってだけの情報だったので、ステーションまでは行ったんだけど、場所が判らないまま諦めた経験がある。TAKEさんは何度も行かれているので場所は問題ない。んん?本当に裏じゃん。

「何でもっと調べていかなかったんだろう!俺ってまだまだ甘いな!」

ここ幌加駅近辺は全く人家がない。ここでも十数件の民家があったらしいけど、完全に原野に帰ってしまったようだ。現在ではホームと線路が構内と思われる場所に残っているだけの無残な姿をさらしていた。
と言っても線路は綺麗に雑草が取り除かれていて廃線の駅跡ではあっても当時をしのぶ事ができて、関係者の配慮に感謝せねば。でなけりゃ、立ち寄る事どころか歴史からだって忘れさられてしまうもんね。

でも、単線の駅ではなく交換設備でもあったのか?それとも待避線なのか?ポイント機材(転轍機)が残されていて、実際に手で軽く動かす事ができる。これって面白い。ホームには沢山のルピナスが咲いている。でも、やっぱり時期が遅かったのかな?満開ってまではいかないかな?でも綺麗でした。

「んん?線路にで〜っけ〜ウンチが、、、、。」どう見たって人間のじゃない。動物だって鹿にしては量が多すぎる。あと考えられるのは、、、く、ま、さ、ん?そうか!ここだってヒグマのエリアだっておかしくないもんね。俺一人だったら、ビビッて逃げだす準備をしていたかもしれない。
このあとは、タウシュベツ橋梁に向かう。この橋は昨年の秋に初めて見た。その時は紅葉真っ盛りだったんだけど、半分水没していたのを憶えている。三股に向かう前に国道から橋を見たとき殆ど水が無かったんだけど、、、、

「すご!こんな橋見させてもらっていいんでしょうか?」

林道を走って、まずは全体が見渡せるビュースポットに連れてっていただく。

「うわ!どこかの観光ガイドで見たような写真と同じアングルじゃん。」それに、本当に水がない。これは来て正解だなあ!なかなか見ることは出来ないし。Uターンして駐車場に車を止めて歩いて橋のたもとまで行ってみる。湖面にかすかに水が残っているだけなので本来湖底だっただろう場所まで降りられる。

トドワラじゃないけど、湖底には木の株がたくさん顔を出している。これは切断面を見れば、明らかに人為的に切り倒した跡だってのが判る。それも何十本も。多分湖面に沈むのに邪魔なんで切ったのかな?タウシュベツ橋梁なんだけど、完全に橋が露出しているので、、、

「んん〜湖面に映った橋を撮影しておこう。」カメラを構えているんだけど、風が吹いているんで湖面が揺れる。体には気持ちいいんだけど、被写体には向いていない。しばらく待ってみよう。TAKEさんも、そのタイミングを計っているみたい。

「この橋っていつまでこの形をとどめているのかな?」一部では確実に崩落が始まっているから11連の橋がいつまであるのかはわからないらしい。でも自然の成り行きにまかせるという方法は必要なことだろうけどね。

今日は沢山観光させていただいた。TAKEさんに感謝しなければ!車に戻ってバイクを置いてある道の駅まで戻る。一旦車に積載させていただいた荷物をバイクにパッキングしてTAKEさん先導で付いていく。

「やっぱりジモッピーだなあ!」俺だったら素直に国道走って帯広に向かうんだけど、彼は裏道で帯広に向かっていく。そんでもって信号もなければ、車もいない。さ〜すが!早いや!

一旦ホテルで別れたのち彼はタクシーで俺の宿泊しているホテルまで来てくれることにしてもらった。チェックインして荷物を部屋に入れて、しばらく待機。やがてTAKEさんから電話が入ったので外出する。帯広は何回か宿泊したことはあったけど、飲みに外に出て行ったことはないんで全ておまかせ!歩いて5分位のところにある北の屋台。これぞ本物の屋台村って感じ。

俺にとっては初めての経験。って言うか俺の地元でも屋台村ってのはあるんだけど、ここは完全に独立したお店が営業しているんで、ある意味驚いた。TAKEさんのお勧めのお店に行って、まずはビールで乾杯。

「んん〜ウメ〜!今日は暑かったし、今でも暑いし、、、、。」そう言えば俺って北海道で何人かで飲むなんてあったかな?そこそこ一人酒だったからつまらなかったんだけど今日はそこそこ楽しいなあ。やっぱりこうでなくっちゃ!(なんちゃって!)根室でも気になったんだけどサンマの刺身。

「これって何なの?って味。食べた事ないもん。」サンマって焼いたのは食べてるけどこんな味は初めて!ウメ〜!!!やっぱり関東までだと鮮度がもたないからかな?さすがに銀座あたりじゃ食べられるだろうけどお金が高いだろうし、、、。それにアイヌネギ!ちょっとご飯をもらってネギを載せて醤油をかけて、、、、。言葉がでない、、、。

「北海道の人ってズルイよお〜!こんなウメ〜もん普通に食ってるんだもん!」なんて嫉妬してしまいそう。

けっこう酔っ払ったみたい。行った時間が早かったからかな?そこそこ退席させてもらう。TAKEさんから飲みなおしのお誘いを受けたんだけど、けっこうバイク乗ってて疲労が溜まっていたのか多少睡魔が出てきたので有り難くご辞退させていただいた。駅前でTAKEさんと別れたのちホテルに戻って、、、シャワー浴びたら撃沈!zzzzzzzzzzzzzzz
本日の走行266km
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